ウォール街全体が読むハワード・マークスのメモ。今回のテーマは「AIが起こした最初の信用事故」だ。背景はこうだ。この10年、プライベートエクイティはソフトウェア企業への融資を最も安全な商売とみなしてきた。サブスク収入が着実に入る会社が潰れるはずがないという論理で、銀行外融資(プライベートクレジット)市場でソフトの比率は20〜30%まで膨らんだ。ところがAIがコードを書くコストを急落させると、突然問いが生まれた。「この会社たちの堀、まだあるのか?」今年2月、投資家が一斉にこの問いを思い出し、資金を引き出す要請が殺到すると、ファンドは解約を制限し、制限するほど不安が増す悪循環が回った。マークスの診断は意外に冷静だ。借り手の大半はまだ健全で、今回の騒動は実際の不良化ではなく心理の問題だという。ただし彼は、この展開が自分が数十年書いてきたバブルの公式と正確に同じ形だと指摘する。新しいもの、一粒の真実、初期の勝者、嫉妬、そして基準の低い後追い投資家たち。
Why it matters · AIを株の話ではなく信用イベントとして扱った初の大型メモだ。AIが企業価値を書き換えるなら、その企業の債務の価値も書き換える。