米軍がイランの海岸線全体を封鎖した。国際法上、事実上の戦争行為だ。その直後、トランプは「ホルムズ海峡の守護者」を自任し、海峡を通るすべての貨物に20%の手数料を課すと言い出したが、一日で引っ込めた。メルはこの手数料がそもそも成立しない数字だったことを計算で示す。超大型タンカー1隻が積む原油は1億6千万ドル分で、米国の手数料は3,200万ドル。一方イランに払う通行料は200万ドル程度だ。敵国に払う金より16倍高い通行料を払う者はいない。ではなぜ持ち出したのか。メルの解釈は交渉カードだ。トランプは空爆を「戦争」ではなく「小競り合い」と規定して限定的に叩き、無茶な要求を投げては引っ込める形でイランを交渉のテーブルに押し戻している。そしてその過程で上がる原油価格は、産油国アメリカにとって悪くないサイドベットかもしれない。
Why it matters · エネルギーはAIインフラ増設の原価だ。ホルムズ・リスクはいまや、あらゆるデータセンター電力モデルの一項目になった。