メルが、トランプ・メディア&テクノロジー・グループ(TMTG、ティッカーDJT)の奇妙な新サービスを読み解く。トランプが創業し今も41%を保有する同社は、2026年8月1日からトゥルース・ソーシャルで『Truth API』を売り出す。月額10万ドル(3年契約なら月6万ドル)で、プラットフォームで最も影響力のある上位10アカウントの投稿を、一般フィードに出る1000分の1秒前に、機械が即座に読めるJSON形式で届けるという。その上位10はトランプ本人、息子のドン・ジュニアとエリック、側近たちで占められる。TMTGは投資家向け資料で、トランプの投稿10件を『相場を動かした事例』として売り込む。2025年4月の『今こそ買い時(THIS IS A GREAT TIME TO BUY)』は数時間後の関税90日猶予発表につながり、S&P500の時価総額を4兆ドル押し上げた。『イラン封鎖再開』の投稿は原油を1日で9%超急騰させ、その後の『生産的な対話』の投稿で急落させた。合法か?米国のインサイダー取引規制は未公開情報を問題にするが、この情報はいずれ公開されるためTMTGは適法と主張する。行政府高官はこうした利益相反を禁じられているが、大統領と副大統領は明文で除外(18 U.S.C. §208)される。買い手は米国の注文の約60%を占め、速さで勝負する高頻度取引(HFT)勢だ。
Why it matters · 大統領の相場を動かす投稿への『近さ』に値札が付いた。個人投資家は速さ・分析・情報の三方向で同時に劣勢に立たされる。
考えるべき点 · トランプの投稿の先取りをHFTに売る--巧みな商売か、それとも市場の公平性が崩れる転換点か?