半導体リサーチ会社セミアナリシス(代表ディラン・パテル)がメタのAIインフラ組織を厳しく批判する記事を発表した。何年も続く政治的機能不全がすでに数十億ドルを無駄にし、今やAMDとのカスタムチップ提携まで台無しにしかねないという内容だ。報告書はまず、メタが25億ドルを投じてチップスタートアップRivosを買収した事例を取り上げる。Rivosの創業者たちは全社買収でなければ応じないと譲らず、買収したエンジニアの約3割は後にレイオフされ、Rivosの技術を使う予定だったチッププロジェクト「オリンパス」は結局中止された。メタのGB200サーバー設計「アリエル(Ariel)」も同様だ。業界標準であるGPU2基につきCPU1基という比率ではなく、NVIDIA GPU1基ごとにCPU1基を組み合わせた。セミアナリシスの試算では、この設計によりサーバー1台あたりのコストが標準構成より14%高くなったが、増えたCPUとメモリ容量はメタのAIチームがほとんど使っていなかった。この失敗はメタのGB200全量にそのまま適用された。セミアナリシスは今、メタとAMDが近く発売されるMI450チップを半分の仕様に削ったカスタム版で同じ過ちを繰り返そうとしていると警告する。メタの新しいAI研究組織はこの中途半端な仕様に関心がなく、むしろNVIDIAのRubinチップを使いたがっているとされ、これはAMDにとって最大級の顧客での売上に打撃を与えかねない。
Why it matters · メタがフロンティアAIモデルに本当に必要なチップ設計を自ら削ってしまえば、カスタムチップに投じた数十億ドルが無駄になりかねず、AMDはNVIDIAに対抗しようとする時期に大口顧客を失いかねない。
考えるべき点 · セミアナリシスは、メタの本当のボトルネックはAI研究ではなくインフラ組織の文化にあると指摘する。その解決策とされる「AMD MI450の半分仕様」ですら、どちらに転んでも逆効果になりかねないという。これはメタの実行リスクと見るべきか、設計が是正されればむしろAMDにとってのチャンスと見るべきか、それとも両方だろうか。