コベイシ・レターが、長期債の保有者なら気にすべき数字を挙げる。今週、米財務省は30年国債を5.06%の利回りで発行した。これは2007年以降の30年入札で最も高い水準だ。30年利回りは再び5.00%を上回った。ただし、2007年7月以来の高値だった5月20日のピーク5.20%よりはまだ低い。規模感を言えば、同じ満期は2022年初めには約2.00%で発行されていた。コベイシの説明は「資本をめぐる需給」の話だ。米国の債務負担は膨らみ続け、国債の発行量は重く、インフレ懸念は残り、将来の借入需要への不安も重なって、政府は買い手を引き寄せるためより高い利回りを提示せざるを得ない。さらに新しい要素が一つ。AI投資ブームだ。ハイテク企業がAIインフラの資金調達のため記録的な規模の社債を発行し、政府と「同じ貯蓄の池」を奪い合い、長期の借入コストを皆に押し上げる。長期金利の上昇は住宅ローン、企業の借り換え、株式のバリュエーションに波及するため、無味乾燥な国債入札の統計一つが債券デスクの外でも重要になる。コベイシの率直なまとめはこうだ。米国の債務危機は深まっている。
Why it matters · 政府とAIに飢えたビッグテックが同じ貯蓄を奪い合えば、長期金利は皆に上昇し、株式のバリュエーションもその影響を受ける。
考えるべき点 · 30年利回りが2007年の高値に迫るいま、債券市場は本物の債務危機を織り込んでいるのか、それともAI時代の借入に過剰反応しているのか?