メルが、最近急に話題のCXLを、道路と倉庫のたとえで解説する。CPU一つに挿せるDRAMスロット数は決まっている。マザーボードを横切る専用道路の数が固定されているからだ。CXLは、すでに敷かれた一般道(PCIe)に「メモリ倉庫」をつなぐ方式で、この制約を回避する。好きなだけメモリを無制限に増やせる。代わりに速度が問題だ。ローカルDRAMを読むと80〜100ナノ秒、CXLメモリまで往復すると170〜250ナノ秒かかる。悪く見えるが、すべてのデータが同じではない点が肝心だ。頻繁に使う熱いデータは速いローカルDRAMに、めったに見ないデータは安いCXL倉庫に置けば、システムは思ったほど遅くならない。サムスンはこれをCMM-D、SKハイニックスはCMM-DDR5と呼ぶが、同じ概念の別名だ。バージョンごとに機能が増える。1.1(2019)は単純な容量拡張、2.0は複数サーバーがスイッチでメモリを分け合う「プーリング」を導入した。繁忙期に備え各自が倉庫を過剰建設する代わりに、宅配業者が共有倉庫を借りる図だ。3.xは仕切りをなくし完全共用にする。まもなく登場するCXL 3.2は、熱い・冷たいデータの仕分けをソフトでなくハードに焼き込む。メモリ企業にとってCXLはDRAMをもっと売る新しい道だ。
Why it matters · CXLはメモリを固定スロット数から拡張可能な倉庫に変え、サムスンとSKハイニックスに新たなDRAM需要の道を開く。
考えるべき点 · CXLはメモリ企業の本物の新成長軸か、それともAIが速いローカルHBMを求める流れに埋もれるニッチか?