データセンターが電気を凄まじい勢いで食う。国際エネルギー機関は、世界のデータセンターの電力消費が2024年の415TWhから2030年に945TWhへと倍増すると見る。だが米国の送電網は老朽化している。大型変圧器の7割は25年超の老朽設備で、新規発注しても納品まで約3年かかる。そこでビッグテックはデータセンターの隣にガス発電所を建てたり、太陽光に巨大な蓄電池(ESS)を組み合わせたりする。ESS需要は伸びるのに、その電池は9割以上が中国製だった。ここに米国が刃を入れた。第一にMACR、税額控除を受けるには中国製比率を下げよ(ESSは2026年45%未満、2030年25%未満)。第二に関税、中国製ESS電池の税率が2026年から40.9%から58.4%へ上がった。第三にAMPC、米国でセルを作れば1kWhあたり35ドルを上乗せする。この三点セットが重なると、関税で高くなった中国製(約1kWh87ドル)と米国製の韓国産(85~90ドル)の差が消え、補助金まで乗せれば韓国産は50~55ドルまで下がる。SNEリサーチは米国のESS電池に占める韓国産比率が2026年61%、2027年85%まで跳ねると見る。ただし韓国3社はまだ供給過剰で、この好機を素早く生かす必要がある。
Why it matters · トランプを罵りながら、その恩恵を受ける。対中包囲という大きな流れが、韓国の電池3社に価格競争力という贈り物を渡した。問題は、この窓が狭まる前に供給過剰をどれだけ捌けるかだ。
考えるべき点 · バッテリー3社から1社だけ買うならどれ?