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LOWER WAGES
Scott Bessent (@SecScottBessent) · 2026-08-06 · 原文: EN

低い賃金帯ほど速く上がったが、物価を引くと伸びは小さかった

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中央値の週給も4.6%という大幅な上昇となり、物価上昇率を大きく上回った。

BLSは、大統領への敵意という霧を見抜こうとする記者なら誰でも見られるよう、賃金データを公表している。

Scott Bessent (@SecScottBessent) · 2026.08.06 · 英語の原文より翻訳

8月6日、スコット・ベッセント米財務長官は「米国経済は高所得層だけが良くなり、低所得層は取り残されている」という批判に反論した。 こうした姿をK字型経済と呼ぶ。Kの上向きの線は暮らしが良くなる層を、下向きの線は遅れる層を表す。 ベッセントは、一部メディアがトランプ政権に不利な結論を先に決め、その結論に合う統計だけを選んだと主張した。 根拠にしたのは、米労働統計局(BLS)が7月21日に発表した2026年第2四半期の週給データだ。BLSは米政府の公式な雇用・物価・賃金統計を作る機関である。

グラフの読み方

グラフは労働者の週給を低い順に並べ、三つの位置を比べている。この位置をパーセンタイルと呼ぶ。 第25百分位は、労働者の25%がそれより少なく受け取り、75%が多く受け取る境目だ。 中央値はちょうど真ん中の労働者の週給。第75百分位は75%がそれより少なく、25%が多く受け取る境目だ。

下位25%の境目(第25百分位)5.5%
全体の真ん中(中央値)4.6%
上位25%の境目(第75百分位)1.5%

一番上の棒は低い賃金帯の境目を示す。伸び率は高い賃金帯の境目の約3.7倍だった。

ベッセントのX投稿に添付されたグラフ · BLS 2026年第2四半期 表5

ベッセントはこの差を根拠に、低賃金の労働者が回復を主導していると述べた。また、トランプ大統領がバイデン政権期の購買力低下を反転させていると主張した。 この主張は三つに分けて確かめる必要がある。 第一に、賃金上昇率の計算は正しいか。 第二に、物価を引いても実際に買える量は増えたか。 第三に、改善をトランプ政権の政策効果と呼べるか。

2026年第2四半期の米週給統計(米労働統計局、2026-07-21)
출처: bls.gov

数字の計算は正しい

第25百分位の週給は2025年第2四半期の806ドルから2026年第2四半期の850ドルへ上がった。44ドル、5.5%の増加だ。 中央値は1,196ドルから1,251ドルへ上がった。55ドル、4.6%の増加だ。 第75百分位は1,887ドルから1,915ドルへ上がった。28ドル、1.5%の増加だ。 したがって、低い賃金帯の境目が高い賃金帯の境目より三倍以上速く上がったという計算は正しい。 2025年の数字は同じ機関が一年前に発表した表から取った。画面下の出典一覧で2025年と2026年の資料をどちらも確認できる。

第25百分位は低賃金労働者全体の平均ではない

850ドルは、下位25%の労働者が平均して受け取る週給ではない。 労働者を週給順に並べたとき、25%と75%を分ける一つの地点だ。同じ低賃金労働者の集団が平均5.5%の昇給を受けたという意味でもない。

同じ人の賃金を追跡した結果でもない

BLSの表は2025年の労働者集団と2026年の労働者集団をそれぞれ撮影して比べる。二つの時点で第25百分位にいる人が同じとは限らない。 例えば、比較的賃金の低い若い労働者の比率が下がれば、個人の賃金が大きく増えなくても全体の境目は上がり得る。これを構成変化という。 アトランタ連邦準備銀行の賃金上昇トラッカーは別の方法を使う。同じ人の時給を12カ月間隔で結び、どれだけ上がったかを見る。 2026年6月は全体の中央上昇率が3.6%、同じ職場に残った人が3.4%、転職した人が4.1%だった。 二つの統計は矛盾しない。BLSは賃金順位の境目の動きを、アトランタ連銀は同じ人の賃金変化を測っている。

同じ人の賃金変化を追跡した資料(アトランタ連邦準備銀行、2026-07-09)
출처: atlantafed.org

物価を引くと実際の購買力は約0.5%増えた

名目賃金は給与明細に記されるドル額だ。中央値の名目週給は1年間で55ドル、4.6%増えた。 実質賃金は物価上昇分を引き、実際に買える量がどれだけ変わったかを示す。 同じ期間に消費者物価指数(CPI)は3.9%上がった。賃金が物価より速く上がったのは正しいが、差は0.7ポイントだった。 BLSは1982~84年の物価に換算した数字も示す。この値は372ドルから374ドルへ2ドル、約0.5%増えた。

給与明細の週給

$1,196 → $1,251、4.6%上昇

VS
物価を引いた週給

$372 → $374、約0.5%上昇@@購買力は減らなかったが、名目の55ドルがすべて実際の利益として残ったわけではない。@@BLS 2026年第2四半期 表2

この表に含まれない労働者もいる

対象は週35時間以上働く賃金・給与労働者1億2,094万5,000人だ。 自営業者とパートタイム労働者は含まれない。同じ発表でパートタイム労働者の週給中央値は396ドルから391ドルへ下がった。 この結果を米国のすべての労働者にそのまま当てはめてはいけない。

政策効果と断定するには次の四半期が必要だ

この表は賃金がどう変わったかを示す。しかし、なぜ変わったかは示さない。 税制、採用需要、業種別の雇用比率、転職、労働供給のどれが第25百分位を押し上げたのかは分けられない。 住居費、資産、債務、失業者も表の外だ。この資料一つでK字型経済が終わったと言うには範囲が狭すぎる。

次の発表でも低い賃金帯の伸び、物価を引いた中央値、パートタイム賃金を一緒に見る必要がある。

BLS賃金発表日程

次の発表で確かめる点は三つだ。 第25百分位の伸び率が再び第75百分位を上回るか。 物価を引いた中央値が374ドルを超えるか。 パートタイム労働者の週給も反発するか。 三つがそろって改善すれば政策成果という説明は強くなる。一つだけなら、今回の数字は一四半期の変化にとどまる可能性が高い。

3行まとめ

出典

  1. 原文 Scott Bessent (@SecScottBessent) · 2026-08-06
  2. 公式統計 米労働統計局の賃金統計、2026年第2四半期 · 2026-07-21
  3. 比較基準 米労働統計局の賃金統計、2025年第2四半期 · 2025-07-22

2026-08-07確認。賃金はBLSの季節調整前の週給表、物価は同期間の消費者物価指数(CPI)を使用した。