中国の国営支援を受けるメモリー半導体メーカー、長鑫存儲技術(CXMT)がファーウェイを相手にも価格を押し通せるほど力をつけたと、半導体アナリストのジュカンが伝える。CXMTが値上げを求めた際にファーウェイがこれを受け入れなかったところ、CXMTはファーウェイ所属のエンジニアを自社工場から追い出す形で対応したという。ファーウェイのような大きく影響力のある顧客に対してもCXMTが優位に立てるようになったことを示す出来事だ。ジュカンによると、ロイター通信はCXMTがかつて業界の価格を左右していたサムスン電子よりも高くメモリーを販売していると報じた。別途、ロイターの複数の情報筋は、CXMTが長期的には米国市場への進出も狙っていると伝えているが、当面は中国国内の需要を満たすだけでも生産能力が逼迫している状況だという。CXMTはスマートフォンやPC、サーバーに広く使われる汎用メモリーであるDRAMを製造する企業で、今年の世界的なメモリー供給逼迫の主な要因の一つであり、これはサムスン電子やSKハイニックス、マイクロンの値上げにも寄与してきた。CXMTがサムスンより高く売り、ファーウェイにも物を言えるようになったという事実は、「供給不足がみんなの利益を押し上げる」という業界の物語とは裏腹に、メモリー市場の力関係が予想より速く変わりつつあるという合図として読める。
Why it matters · 中国の後発企業がサムスンより高く売り、ファーウェイにも物を言えるなら、供給不足がみんなの利益を押し上げるという話が、既存勢力への実質的な競争脅威に変わりつつあるということだ。
考えるべき点 · CXMTがサムスンより高く売り、ファーウェイにも押されない。これは中国企業一社の一時的な成果なのか、それともサムスンやSKハイニックスの価格決定力への本当の脅威の始まりなのか。