韓国メディアは、SKハイニックスの子会社ソリダイムがナスダック上場の可能性を前にプレIPOの資金調達ラウンドを進めていると伝えた。
同社はこのラウンドで50兆ウォンの企業価値を目標にしているとされる。
SKハイニックスの米国子会社ソリダイムが、ナスダック上場を前に資金調達に動いた。 今回のラウンドで付けようとしている企業価値は約50兆ウォン、調達目標は最大10兆ウォンである。
SKハイニックス傘下ソリダイム、上場前の株式売却で最大70億ドル調達へ (KEDグローバル, 2026-08-05)この会社は、SKハイニックスがインテルからNAND事業を丸ごと買い取って作ったものだ。 そのとき払った金額は88億5,000万ドルだった。
買った値段と、いま付けようとしている値段の間に、NAND価格の一周期がまるごと入っている。
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スマホの写真やノートパソコンのファイルが消えずに残るのは、NANDという半導体のおかげだ。 電源を切っても中身が消えない保存用メモリで、データセンターではこれを箱に詰めてサーバーへ挿す。 その箱がSSDであり、企業向けのものはeSSDと呼ばれる。
ソリダイムが売っているのは、まさにこの箱である。
インテルがこの事業を手放したのは、NANDが儲からなかった時期だ。 値動きの振れは大きいのに設備にかかる金は増え続け、インテルは事業自体をたたむ側を選んだ。 いまは逆になっている。 AIサーバーが増え、モデルが読むデータを置いておく箱が足りなくなり、企業向けSSDの契約価格は2026年1〜3月期の一四半期だけで約80%上がった。 同じ四半期の上位5社の企業向けSSD売上高は184億6,000万ドルと過去最高になった。
上位2社でこの市場の3分の2を取る。SKハイニックス・グループの取り分には、すでにソリダイムが含まれている。
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NANDは、保存する枡一つに何ビット入れるかで種類が分かれる。 TLCは3ビット、QLCは4ビットを入れる。一枡に多く入れるほど同じ面積で容量は増えるが、書き換えに耐える力は落ちる。

AIサーバーがしているのは、ためたデータを繰り返し読む仕事に近い。 消して書き直す回数が少なければQLCの弱点は表に出にくく、同じ値段で多く入るという利点だけが残る。 トレンドフォースはSKハイニックス・グループの1〜3月期を、ソリダイムがQLCの出荷を伸ばし本体がTLCを担う分業だと説明している。
インテルとSKハイニックス、NAND事業の取引を完了 (トムズハードウェア, 2025-03-28)この記事がもう一つ指摘している点がある。 取引は2021年に終わったのではなく2段階に分かれており、NAND特許と研究開発人員が移ったのは2025年3月27日だ。 それまでのソリダイムは、工場と製品はあっても基盤技術の所有権を持たない会社だった。
値を付ける側から見れば、いまはNAND価格が最も高い局面である。 好況の頂点で付けた値を上場市場がそのまま受け取るかは別の話だ。 分かれ目はここだ。 プレIPOラウンドが目標どおりにまとまり、ナスダック上場まで進めば、SKハイニックスはインテルから買った事業一つで買収額の数倍を現金と持ち分の価値として取り戻す計算になる。 逆に調達額や企業価値が目標に届かない、あるいはラウンド自体が先送りになるなら、市場がいまのNAND価格を一周期の頂点と見ているという合図だ。 投資家にとっては、SKハイニックス株がすでに織り込んでいるのがメモリ好況なのか、子会社一つの再評価なのかが、ここで分かれる。
2026-08-05 閲覧 · 企業価値50兆ウォンと調達目標10兆ウォンはいずれも目標であり確定値ではない。ドル換算はKEDグローバルが用いたレートに従った。企業向けSSDの売上高とシェアは2026年1〜3月期の数値である。