S&P500の利益率が第2四半期に16.7%へ急上昇し、これは歴史上最も高い水準を大きく上回る。
これは大手テックの大幅な1株当たり利益の増加が牽引した前例のない好況であり、スペースXとアンソロピックの評価益もここに含まれる。
S&P500企業が第2四半期に売上から利益として残した割合が16.7%だ。 集計が始まって以来で最も高い。
S&P500の純利益率、15年を超える期間で最高 (ファクトセット・アーニングス・インサイト、2026-07-28)
同じ投稿で著者は、ジェレミー・グランサムの古い一文をあわせて引いている。 利益率は金融のなかで最も平均へ戻る性質が強い数字であり、戻らないのなら資本主義の側に何かおかしなところがある、という言葉だ。
企業がとりわけ多く残せば、その場所に別の企業が入ってくる。 値を下げて客を連れていき、人を引き抜き、同じものをより安く作る。 その過程で残る取り分が削られ、もとの水準へ下りてくる。 これが平均回帰と呼ばれる性質で、グランサムが語ったのもその話だ。 戻らないというのは、新たに入ってくる競争相手がいないということだ。
著者が挙げた数値は、その後の発表分まで反映した値だ。同じ四半期の集計が3週間でこれだけ動いたということは、遅れて発表した少数の企業が指数全体の合計を押し上げたということである。ファクトセットも、アルファベット一社を除くと純利益率が1.3ポイント下がると同じ資料に記している。過去最高という著者の前提は正しい。ただしその最高値が乗っている肩は、著者が語ったより狭い。
2026-08-04照会 · ファクトセット・アーニングス・インサイト2026-07-17 · 2026-07-28
S&P500決算集計アップデート、ブレンド利益成長率24.7% (ファクトセット・アーニングス・インサイト、2026-07-17)著者は、この実績が大手テック企業の1株当たり利益の急増から出ており、スペースXやアンソロピックの持ち分評価益もそこに含まれると書いている。 持ち分評価益は、物を売って得た金ではない。すでに持っている持ち分の帳簿上の値を付け直したものだ。 同じ会社が次の四半期も同じ大きさで値を付け直す理由はない。 平均回帰を心配する必要はないという側の論拠は反対にある。 今回の利益率を押し上げた企業は競争相手が入りにくい場所におり、だから残す取り分は長く続きうるというものだ。 同じ数字を前に、一方は一時的でじきに下りてくると見て、もう一方は構造が変わったと見る。
二つの読みは次の四半期の集計で分かれる。 第3四半期の純利益率が今回の値を下回れば平均回帰の側が正しく、同じ水準を保てば場所が変わったという側が正しい。 もう一つ見ておく場所がある。 今回のように少数の企業を除くと数字が大きく落ちるのか、それとも指数全体で均等に上がってくるのかだ。 同じ利益率でも、前者ならその企業群の事情であり、後者なら米国企業全体の事情である。
2026-08-04照会 · ファクトセットの数値は各レポート発行日時点のブレンド集計であり、著者が引用した16.7%と47%はその後の発表分まで反映した値だ。